【保存版】全12キーのダイアトニックコード一覧と解説
※ダイアトニックコードの一覧は記事の後半に掲載しています。基本的な解説が不要な人は、前半を読み飛ばしてください。→ 読み飛ばす!
ダイアトニックコードとは?
多くの曲では、一定のキー(調)で曲が進んでいく。例えば曲のキーがCのとき、その曲で使われる音は、その多くがCメジャースケールの7音だ。
スケールの音だけを組み合わせて作ったコードを「ダイアトニックコード」と呼ぶ。曲の中で使われるコードも、必然的にダイアトニックコードが中心になる。
簡単にまとめると次のとおり。
- 曲のキーが分かれば、ダイアトニックコードが分かる。
- ダイアトニックコードの知識があれば、作曲や演奏、耳コピ作業などの多くの場面で役に立つ。
ミュージシャンならば、各キーにおけるダイアトニックコードを把握しておいて損はない。
ダイアトニックコードの分類
ダイアトニックコードは、次の3種類に分類される。
- トニック:落ち着く。安定感、終止感がある。
- サブドミナント:何か始まりそうな予感。トニックにもドミナントにも進める。
- ドミナント:クライマックス。緊張、不安。トニックに進みたい(=解決したい)。
コードの雰囲気(機能)は、上記のようになっている。たとえばキーがCのときは、おもに次のようにコードが分類される。
- トニック:C
- サブドミナント:F
- ドミナント:G
これらの分類は、「あるコードが、そのキーにおける何番目のダイアトニックコードか」で決まる。1番目ならトニック、4番目ならサブドミナント、5番目ならドミナントという具合だ。これは音楽を知る上で大事なことなので、覚えておいても損はない。
なお、これら3つ以外のダイアトニックコードについても、トニック・サブドミナント・ドミナントのいずれかに分類される。構成音の類似性を元に分類されているのだが、ここでは割愛する。末尾のダイアトニックコード一覧には併記しているので、興味があればチェックしてほしい。
3和音と4和音
コードには、おもに3和音と4和音がある。
- C(ドミソ)は3和音
- C△7(ドミソシ)は4和音
3和音はシンプルな響き、4和音はオシャレで都会的な響き。そういった違いがある。
しかし音楽理論上は、3和音でも4和音でもコードの機能は一緒だ。「3和音は、4和音からセブンス(△7th、m7th)の音を省いたもの」と考えよう。そうすると把握しやすい。音楽理論としては4和音で把握しておき、実際にコードを使うときは、曲に合わせて3和音/4和音を自由に使い分けるとよい。
4和音のコードネームを3和音に変換する時のルール
セブンスの音を削除すればOK。
- 「○△7」のようなコードは、「△7」を削除する
例:C△7 → C - それ以外のコードは、「7」だけを削除する
例:G7 → G Am7 → Am Bm7-5 → Bm-5
例えば、キーがCのダイアトニックコードを考えると、4和音と3和音はそれぞれ次のようになる。違いを確認してみて欲しい。
※画像クリック or 画面ピンチで拡大
他のキーでも変換ルールは同じ。当記事では4和音でダイアトニックコードを掲載するが、3和音を使いたい場合でも、上記変換ルールを駆使してうまく読み替えてほしい。
マイナーキーの場合
マイナーキーの場合でも、メジャーキーのダイアトニックコードを当てはめて考えるとよい。
本来マイナースケールは3種類ある(ナチュラルマイナー、ハーモニックマイナー、メロディックマイナー)。そのため、ダイアトニックコードも3通り出てきてしまい、把握するのが少し大変。
しかし、そのうちのナチュラルマイナースケールだけを認識することで、平行調の関係にあるメジャースケールと一本化してシンプルに考えることができる。理由はそんなところだ。
※クラシックの和声の教科書では、これとは別の考え方になっているので注意。
全12キーのダイアトニックコード
※画像はクリック(PC)や、画面ピンチアウト(スマホ)で拡大します
※トニック → T、サブドミナント → SD、ドミナント → D
キー一覧表(※クリックでジャンプ!) | |||||||
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0個 | 1個 | 2個 | 3個 | 4個 | 5個 | 6個 | |
#の数 | C | G | D | A | E | B | F# |
♭の数 | F | B♭ | E♭ | A♭ | D♭ | G♭ |
※異名同音のキー(F# = G♭)を両方掲載しているため、実際は13個あります